土地探しの苦労その2「あなたに土地は売りません」!?

こんにちは、うさぎ家夫です。前回は我が家が土地探しをした際に土地に求めた条件と実際の結果について紹介しました。今回は土地を購入する際に我が家が遭遇したトラブルについてお話しします。

みなさんは土地購入をする際に値引きを希望しますか? もちろん、買う側にとっては同じ土地をより安く買えるならそれに越したことはありません。

しかしながら、値引きの打診が問題につながる場合もあります。我が家は土地購入の際に値引きを打診した結果「あなたにはもう売らない」と売り主から言われる事態になりました。そのため土地の購入を一度は諦める事になったのです。

なぜそんな事態に陥ったのか。その後どうなったのか。
順を追って見ていきましょう。

我が家の土地探しの経緯と顛末

土地探し開始

土地探しについては我が家は素人です。思いつくやり方といえばネットで『土地探し』と検索してみることでしょうか。そうするとSUUMOやアットホームといった不動産情報サイトにヒットします。それらのサイトに自分が住みたい地域の物件を検索すると該当するものがリストアップされてきます。

別のやり方としてはハウスメーカーに土地探しを依頼する方法もあります。我が家は当初、一条工務店とは別のハウスメーカーと打ち合わせを進めていたため、自分たちで土地を探しつつ、同時にそのハウスメーカーにも土地探しを依頼しました。

ただし、我が家としては主に予算の懸念があったためそのハウスメーカーで家を建てるかどうかは決めかねていました。なぜかというと、そのハウスメーカーは坪単価が高いことで有名なメーカーで、なおかつ我が家から「見積を出してください」と言っても、はっきりとした見積書が全然出てきていない状態でした。それでは決定はできません。

そういう状況でしたので私としてはまだ何かを決定するとかの気持ちに至っておらず、何か参考間取りのような物が出来上がって見積書が出たら、そこで初めて家の値段がいくらで、土地にかけられる費用はこれくらい、というのが分かってくるのだと思っていました。

そう思いつつも、引き続きそのハウスメーカーと何回目かの打ち合わせに向かうと、突然担当営業のW氏から「とりあえず土地を押さえましょう」という発言がありました。私としてはそんな話は想定していなかったためびっくりしたのを覚えています。

押してくるハウスメーカー営業

土地の候補としてはそのハウスメーカーからそれまでにいくつか提案がありましたし、自分でもネット検索を中心にかなりの数を探してはいましたが、その中からかなり絞り込んで候補に残っていた土地がひとつありました。ただその土地は、ネットの不動産情報サイトに掲載されていた物件で、取り扱っている不動産屋についてはローカルな小規模店らしく、営業W氏もよく知らない会社ということでした。

そういう状況ではありましたが、営業W氏曰く「いい土地はすぐに売れてしまいます。あの土地は人気らしいです。押さえておいたほうがいいです」と猛プッシュです。

そんなことを言われると私としても不安になります。「でも家の見積もまだ出てないですし、トータルでいくらになるか分からないのに土地だけ買えません」と私。

「いえ、予算はご主人の払える範囲に収めますから」と営業W氏。

そこまで言われると断りにくい。本心ではそのハウスメーカーで家を建てることを全面的に決めた訳ではなかったが、なんだかその土地が売れてしまうのも私としては嫌だったので、「じゃあ土地の値引きをトライしてみてください」と言って、なんだかんだで申し込みをすることになりました。

以前営業W氏が言っていた「土地は普通、1割程度の値下げはあり得る」という言葉を信じ、売値として提示されていた金額の約1割低い額で相手方不動産屋に申し込みをしてもらうことにしました。家の金額もよく分からない状態なのですから、土地にかける費用を抑えたいという心理も働いていました。

その後・・・・・・

何日かして営業W氏から連絡がありました。

W氏:「申し訳ありません。あの土地は買えなくなりました」

私:「は?????」

W氏:「あの額で打診したところ売り主さんが腹を立ててしまい『もうおたくには売らない』と言っているそうです」「不動産屋にも電話しましたが出てもらえない状態です」

家についてはどのハウスメーカーで建てるかは迷っていたが、あの土地に関してはそれなりに思い入れがありました。何十件も土地の資料を見てきた中から苦労して選んだ土地だったからです。それなのに「もう買えない」とはどういうことなのでしょうか。

と同時に腹が立ちました。そもそも、家の見積も出さない段階で「土地だけ押さえましょう」とはどういうことか? こちらの都合は関係なく、ハウスメーカーの都合で話を進めたいだけなのではないでしょうか。土地を買わせて後に引けなくして囲い込む作戦かと思ってしまいます。

この件によって私の中では、一気にそのハウスメーカーへの不信感が高まりました。

そして、電話では納得できなかったので直接そのハウスメーカーへ向かい営業W氏から話を聞きましたが、説明内容は電話とほぼ同じでした。

そこで、「今後どういう方法がありますか?」と聞くと、

W氏:「全く別の不動産会社に間に入ってもらい、うちの名前とご主人の名前を出さずに購入できるかトライすることが考えられます」

私としてはまた「は????」です。そんな相手を騙すようなやり方で土地を買っていいのだろうか??と疑問が湧いてきます。

私にとっては一生に一度の家作りです。めでたいイベントにケチがつきます。なんとも後味も悪そうです。そのため私はその案は了承できませんでした。

私:「冷静になってもう一度考えてみたいのでこの件はこのままにしておいてください」

と言ってその場を後にしました。

正直途方に暮れました。ハウスメーカーに言われるままに土地の申し込みをした自分にも腹が立ちました。さらに、見積書も出さずに顧客が不安に思っているにもかかわらず土地を買わせて囲い込もうとしたハウスメーカーにも腹が立ちます。

もうどうしたらいいか分かりません。突然暗闇の中に放り込まれた気分です。

一条工務店登場

そんな時に行動してくれたのが妻でした。

妻の方から、我が家がもう一つ気になっていたハウスメーカーである一条工務店の営業O氏に連絡し、状況を説明して相談してくれたのです。

一条営業O氏の話では、土地の購入申し込みで額が折り合わなくても、一度で門前払いになるケースというのは聞いたことがないそうです。ただ、そういう状況であれば、知り合いにこの地域に詳しい不動産屋がいるので調べてもらうことはできる、とのことでした。

なんともありがたい申し出です。「結果は保証できない」とのことでしたが、私としては可能性があるならお願いするしかありません。

それと同時に、一条営業O氏には一条工務店で建築した場合の見積を依頼しました。やはり住宅資金としては土地と建物の両方トータルで考えないと決断できません。

そして数日後、一条営業O氏は候補地の地形に合わせた参考間取りと参考見積を持参してくれました。これで資金計画が立てられますので見積が出たのは助かりました。

一条工務店のよいところのひとつは建築面積が変わらなければ家の間取りが変わっても価格が変わらないことです。我が家では建てられる家の大きさはだいたい決まっていましたので、これで家の本体価格もだいたい決まります。もちろんオプションの有無でも変わってきますが、とにかく価格の上限らしきものが見えたのは大きな安心感につながります。

さて、懸念となっている土地自体についてですが、そちらの方は営業O氏がよく知る不動産会社が売り主を担当する不動産屋をわざわざ訪ねて説明をし、仕切り直しという感じで落ち着くことができました。

そこで改めて我が家は一条工務店と間に入ってくれた不動産会社を経由して土地購入の申し込みをし、合意を取り付けることができたのです。

ただし、金額についてはこちらの強い購入希望を示すために、売値満額での申し込みをしました。それによって円満に取引が成立し、その後は問題なく売買契約を取り交わすことができました。

まとめ

このように、我が家としては予想もしないドタバタの末に、最終的には土地を手に入れることができ、家も一条工務店で建てることになりましたが、この件がなければもしかしたら別のハウスメーカーで建築していたかもしれません。

結果には満足していますが、プロセスの上ではどうなるか分からない余計なリスクを負ったので今から考えてももやもやする点はあります。

我が家の場合も、後から考えると最初から大きな値引きを打診しなければ多少の値引きはあり得たように思います。それでも、土地の話がトントン拍子で進んでしまっていたら某ハウスメーカーに都合のよいペースで物事を進めさせられていたので、冷静になるという意味ではよかったと思っています。

  • ハウスメーカーに言われるままに焦って土地を購入するのはよくない。
  • 必ずしもハウスメーカーは土地取引の専門家ではない。
  • よく知らない不動産屋が売り主の場合は思わぬ結果が生じるかもしれない。

こういった危険を頭に置きながら自分の納得できる選択をしていかなければならないなと強く感じました。お金を払うのも自分、その土地に住むのも自分、決してそのハウスメーカーの営業担当ではありません。

なんだか引っかかるな、と違和感を感じたら、一度立ち止まって冷静になってみることが必要かもしれません。

我が家の場合は幸いなことに結果として土地も手に入り、建てた家にも概ね満足しています。お金についてはもしかしたら数十万円単位で違っていたかもしれませんが、それよりも信頼できない相手と納得できない家作りをするよりずっとよかったと思っています。機敏に動いてくれた妻にも感謝です。

今回は以上です。
我が家の経験がどなたかの役に立てば幸いです。

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