
先行工事が終わると次は基礎工事に入ります。
基礎は家を支える土台なので、しっかり作ってもらいたいと思います。
そこに実際に住む人間として、家の基礎に求める性能はなんでしょうか。
- 地震の時に家を支える。
- 長い間たっても家をまっすぐに保つ(傾かない)。
- シロアリを侵入させない。
などがありますね。
一条工務店の基礎はダメという話は聞きませんが、実際のところどうなのでしょう。
さっそく中身を見て行きましょう。
掘削、砕石敷き
実際には基礎屋さんが基礎工事を始める前に、上下水道の設備業者が外部配管の敷設工事を行いました。公道から土地の入り口部分まで来ている水道管と家をつなげるための配管のことです。
先行工事と基礎工事の間に外部配管工事がある感じです。
私が見に行った時にはそれらは既に地中に埋め終わっていたので、見ることはできませんでした。
その後、基礎工事があります。

上は基礎を作るために地面を掘削したところです。地縄に沿って土が削り取られています。深さにして20 cmくらいでしょうか。
奥のほうに、地中梁の位置を示す線のようなものも見えます。
我が家はベタ基礎なので、このままここに基礎を作っていきます。

上は、敷地内に砕石を敷き詰めてプレスしているところです。
基礎の構造は下から順番に、地面→砕石→防湿フィルム→捨てコン(一部)→コンクリート、となっています。
重機も入ってガンガン作業してますね。先行外構をやっておいたので作業もしやすくなっている感じです。
うちの子も興味津々で見守っています。これから住むおうちを作っているんだよー。
型枠、配筋

別の日に見に行くと、早くもこのようになっていました。既に鉄筋の配置まで終わっています。
この鉄筋がコンクリートの強度を保つのに重要な役割を果たします。コンクリートが寿命を迎えるのはこの鉄筋が酸化して錆びて断裂するからのようです。長年の間に二酸化炭素の侵入などでコンクリートが酸性化し、内部の鉄筋を錆びさせます。
コンクリートは圧縮する力に対してはコンクリートで支え、引っ張る力に対しては鉄筋で支えています。なのでその鉄筋がダメになると、引っ張る力が加わった時にコンクリートが折れたりする恐れがあります。
コンクリートの酸性化は表面から進んでいくので、鉄筋まで酸化が到達するまで時間が掛かります。なのでコンクリート表面から鉄筋までどのくらいの厚さが確保されているかが重要となります。それがかぶり厚です。
ですがかぶり厚は厚ければよいというわけではないようなので、適切な厚さを確保してもらいたいです。
また、コンクリートの硬さ自体はコンクリートの材質や打設時の気温、打設するまでに掛かった時間などによります。それによってもコンクリートの寿命が変わってくるので、最後まで気が抜けません。
家の寿命にも関わることなので、大いに気になります。

こちらは別の方向から見た写真です。防湿フィルムが全面に張られているのがよく分かります。
一部深くなっているところがありますが、それは地中梁です。地面の中にも梁を作って、地震の揺れに強い構造にしているようです。
基礎の立ち上がりの部分には、上下水道などを通すための配管を通す穴が必要ですが、そのためのパイプがあちこちに括り付けられています。
ぱっと見の印象としては、鉄筋もきれいに整然と並んでいますし、地面からのかぶり厚を確保するためのスペーサーもちゃんと入っていて、立派な基礎になりそうです。
地中梁も深くまでしっかり鉄筋が入っていて、この後に打設されるコンクリートと合わせて地震の揺れにがっちりと耐えてくれそうです。

上は玄関ポーチの部分です。玄関ポーチのコンクリートも基礎コンクリートと一体打設されるようになっていました。
でもこの部分には鉄筋が入っていません。現場監督に聞いてみると、「玄関ポーチのコンクリートに鉄筋を入れるのはオプションです」とのこと。
え、聞いてないよ!うーん…。大丈夫なんでしょうか?
玄関ポーチは重量物を支えるところではないにしろ、鉄筋が入っていないのはいかにも頼りないです。長年の間にひび割れるかもしれません。
心配なのは、地中の見えないひび割れ部分からシロアリが侵入することです。玄関ポーチ部分には薬剤の防蟻剤があとから塗布されるということですが、コンクリートのひび割れを防げるのであれば防ぎたかったです。
今さらなのでオプションでいくらくらいなのかまでは聞きませんでしたが、付けられるのであれば付けたかったな。

上の写真もまた違う方向から見たものです。左手前はエコキュートが置かれる場所です。
ここも基礎のベースコンクリートと一体打設になっています。こちらは少ないですが鉄筋が入っていますね。なら玄関ポーチにも鉄筋入れてよ…。

こちらは家の側面部分です。緑色のアンカーボルトが立て付けられています。
アンカーボルトは地震時に家が揺れで基礎から浮き上がるのを防いでくれます。しっかりふんばってもらいたいです。
アンカーボルトは太い物と細い物の二種類あって、現段階で立っているのは太いほうです。家の四隅に近いところに立っていました。
細いほうはベースコンクリートまでは刺さらず、あとから基礎立ち上がりのところに立てられます。

こちらは地中梁の部分をよく見たてみました。輪っかになった鉄筋がズラリと並んでいます。ごっついですね。地中梁の部分にも防湿フィルムがあります。

こちらの、細長い穴のようになっているところは深基礎です。深いです。まるで落とし穴のようです。深基礎の底のところは捨てコンがありました。
基礎工事前半の感想
家の基礎に求める役割として最初にいくつか項目を挙げました。それに対しては、「配筋や地中梁がしっかり入っていて地震の時にはかなりふんばってくれそう」と思えました。
長期間の傾きについては地盤の頑丈さも関係すると思いますが、ベタ基礎で均等に荷重を分散してくれるので大丈夫かな、と期待しています。
シロアリについては、これもベタ基礎なので侵入しにくいとは思いますが、玄関ポーチやウッドデッキ部分については疑問です。
一条工務店の基礎の部品は設計通りに工場から送付されるそうなので、現場で残さず部品を使い切るようにすればいいので間違いは起こりにくいんじゃないかなと思います。
まとめ
我が家の基礎工事(1)について紹介しました。
家を支える大事な部分なのでしっかり長持ちしてもらいたいと思います。
でも基礎部分に不具合があるかどうかって、10年20年経ってもなかなか分からないような気もします。