
我が家の建築の様子をお伝えしてきたシリーズももう終盤です。
これまで順調に工程が進んできましたが、今回は我が家の建築工事で出会った不具合について紹介します。
家を建てると何かひとつかふたつぐらいトラブルがあるものだと言われますが、うちにも来たか!という感じです。
ただ、不具合と言っても致命的なものではなく、その後の一条工務店の対応もちゃんとしたものだったので、そこはさすがだと思いました。
トイレ排気口の位置がおかしい

まず我が家の1階トイレの配置は上の間取りのようになっています。
このトイレは外壁に面していないため、トイレ換気扇からの排気ダクトを壁面まで伸ばす必要があります。
そして外壁面には排気口が付くことになります。
図面では左上に「埋込型(局所)H=2,000」とあるのが排気口です。

上の写真は建築中の我が家の外壁です。
玄関ドアの左上に見えている白い四角いふたが排気口です。
一条工務店の外壁パネルは工場で作製して現場で組み上げられます。
排気口などの外壁の穴はあらかじめ開けられた状態で現場にやってきます。
我が家の場合もこの排気口はすでに開けられた状態でした。
今回、その排気口の高さが問題になりました。

こちらは室内の排気ダクトの様子です。
なんと天井よりも排気口の高さが低いため、ダクトが天井裏に収まらず露出してしまっています。
ここは玄関の土間収納部分で、右側が1階トイレ、左側が外壁面になります。
これは大工さんが作り間違えたわけではありません。
設計通りに作ると排気口の位置が低いため、天井より排気口が下に来てしまいます。
どうしてそんなことになってしまったのでしょうか?
間取り図の前後比較
ここで、一条工務店からの間取り図の以前のバージョンを見てみます。

これによると排気口の高さは「H=2,245」となっています。
最終バージョンではH=2,000でした。
つまり以前のバージョンでは排気口の位置は今より24.5 ㎝高かったということです。
外観図でも確認することができます。
下の図は、モノクロのものが前のバージョン、カラーのものが最終バージョンです。


前のバージョンではアーバンルーフと同じくらいの高さに排気口が描かれていますが、最終バージョンでは低くなっています。
一方、排気ダクトが横切っている土間収納部分の天井高さはH=2,150 ㎜です。
そのため、設計通りに作ると天井より排気口が低くなってしまいます。
もともと通常の天井の高さはH=2,400 ㎜ が標準仕様になっています。
それが、排気ダクトなどを通す場合には天井下がりが発生します。
ここでも、排気ダクトを通すためにわざわざ天井を25 ㎝ 下げて設計していました。
排気口が以前のバージョンの位置ならそれで何の問題もないはずです。
しかし今回、なぜか設計の最後の段階で突然排気口の位置が変わっています。
しかも実際に建築されて排気ダクトをつなげる段階になるまでそのことがわかりませんでした。
少なくとも、施主である私には伝わっていませんでした。
やっぱりそれは困ります。

天井から飛び出た排気ダクト。
いったいこれはどうなってしまうのでしょうか。
「天井をもっと下げればいいじゃん」と思われるかもしれませんが、ここには土間収納用の棚が設置される予定で、天井を低くすると棚の上にはほとんど物が置けなくなってしまいます。
できればそれは避けたいです。
トイレ排気口が低くなった訳
そもそもなぜ一階のトイレ排気口は位置がこんなに低くなってしまったのでしょうか。
以前の設計では十分な高さがあったのにもかかわらず。
その点について一条工務店に質問してみました。
すると、「玄関のアーバンルーフを支える木材と干渉するためずらした」とのことです。
うちの玄関には確かにアーバンルーフがついていて、壁面で支えられています。
以前の設計ではアーバンルーフとほぼ同じ高さに排気口がありましたが、この位置にはアーバンルーフを支えるための木材が入っているため、穴をあけられないらしいです。
そう言われるとそうなのかもしれませんが、でもそれは初耳です…。
一条工務店と相談
とにかくこのままでは論外なので、現状を踏まえて一条工務店さんと相談を行いました。
一条さんからは、土間収納の天井を追加で部分的に下げて排気ダクトを隠すことを提案されました。
でもそうすると収納量が下がってしまいますし、見た目もかなり不格好になりそうです。
それよりは、やはりもっと高い位置に排気口の穴をあけ直すほうがよいです。
そのほうが天井の高さを変えなくて済みます。
その方向でなんとかならないか一条工務店に聞いてみました。
すると担当建築士の方も上司に確認してくれて、「できる」という回答が得られました。
なので我が家は、あとから外壁に穴をあけ直す、という工程で新たな排気口を作ることになりました。
壁穴あけ工事に向けて
外壁穴あけ工事は内装工事が進んで、壁紙貼りをする直前にやるそうです。
もともと開いていた方の穴は発泡ウレタンフォームで埋めます。
それはいいのですが、外壁部は耐震性能を担っている合板や、防水を担っている透湿防水シートなどがありますが、そこに追加で穴をあけることになります。
家の性能にかかわる部分ですので、どうなるか心配です。
実際の工事の様子は次回お伝えしたいと思います。