新築工事その3【基礎工事(2)】ベースコンクリート打設、基礎立ち上がり型枠【一条工務店i-cube】

前回は基礎工事(1)として地面の掘削から鉄筋を配置するところまで見てみました。

今回はベースコンクリート打設の様子を紹介します。ベースコンクリート打設では、家の形に合わせて囲った型枠一面にコンクリートを流し込みます。ベタ基礎の底面になる部分ですね。

当日雨だとこの作業はできないらしいですが、幸い我が家の場合天気もよく、問題なく実施できました。

それでは見て行きましょう。

ベースコンクリート打設

配筋が終わった次の日にはベースコンクリート打設が行われました。上は当日の夕方に見に行ったときの写真です。型枠いっぱいにコンクリートが注ぎ込まれています。

コンクリートの上には立ち上がり部分の鉄筋が飛び出ています。立ち上がり部分のコンクリート打設は数日後に行われる予定です。

家の壁が立つ部分に合わせて基礎立ち上がりが配置されているわけですが、この段階で眺めてみても印象は、「やっぱり狭いな…」でした。

立って眺めるのと、家の中から見るのとでは感じ方が違うのかもしれません。もともと大きな家ではないですが。

こちらは玄関ポーチ部分です。玄関ポーチ部分には基礎立ち上がり部分の打設後にさらに土間コンクリートが作られます。

写真の中で、中央の配筋がくぼんでいる部分が玄関の位置になります。そこから左が玄関の外、右が家の中です。

玄関ポーチ部には鉄筋が入っていないので、将来的にひび割れたりしないか少し心配です。大きな荷重が掛かる場所ではありませんが…。

こちらは深基礎の部分です。型枠が深くまで入っています。

外れないようにするためか、木のつっかえ棒のようなものがたくさんありました。

この深い型枠の底までコンクリートが充填されています。

こちらは家の東側の縁になります。ホールダウン金物用の緑色のアンカーボルトがベースコンクリートに埋まっているのが見えます。

写真の下から上に向かって見て行くと、立ち上がり部分の配筋が微妙に曲がっているような気もします。まあ、かぶり厚は十分ありそうなので気にしないことにします。

ところどころ突き出ているホースのようなものは水抜き穴です。雨が降って基礎が水浸しになっても穴から水が抜けていくようになっています。

型枠の周りを歩いてみると、一部コンクリートが漏れ出しているところがありました。捨てコンの敷きが不十分で型枠と地面の間にすき間があったようです。

後で監督さんに確認しましたが、このくらいなら特に問題ないそうです。

実際、すき間から漏れ続けていたわけではなく、この程度で漏れは止まっているので型枠の中にはコンクリートがしっかり詰まっていると思われます。

こちらはエコキュートが乗る部分です。この部分は少ないですが配筋してありました。表面の色は、全体的にまだ乾いていないので湿った感じの色になっています。

こちらは浴室と洗面所付近です。立ち上がり部分の配筋には水道管などを通すための穴がぶら下がっています。また、右奥の方にはお風呂や洗面所からの排水をまとめて流す排水管用の出口穴がコンクリートの面にあるのが見えます。

基礎立ち上がり型枠設置

次の日に来てみると上の写真のようになっていました。建物の壁の形に合わせて型枠が設置されています。ここにコンクリートを流し込んで基礎立ち上がり部分を作ります。

ベース部分の一部の型枠は既に外されていました。こちらは玄関ポーチ部分です。白く乾いて固まっています。我が家のコンクリート打設は真夏に行われました。夏は乾くのが早いのですが、乾く速度が速すぎると強度がでないようです。

こちらは家の東側側面です。立ち上がり部分に、家と基礎をつなぐための小さめのアンカーボルトが設置されています。一条工務店の基礎立ち上がりの基礎幅は160 mmです。ちゃんとその通りになっているでしょうか。

こちらはエコキュートが設置される部分です。ここも型枠が外されていました。まあ荷重がかかる部分ではないので、別にいいですけどね。

拡大してみます。パッと見、きれいにできていました。

こちらは深基礎の部分です。こちらも型枠が外されています。しっかり固まっているように見えます。ジャンカのようなものも見えません。

表面を拡大して見ています。砂利のつぶつぶが見えますね。特にひび割れや脱落はなさそうです。

全体を見渡すとこんな感じです。きれいな基礎です。連日暑いので、しっかり強度が出ていることを祈るのみです。

あとで監督さんに確認したところ、使用したコンクリートは『呼び強度30Nスランプ18cm』と教えてくれました。設計基準強度は24N/mm2なので、それを上回っています。

ただし、どんな強度のコンクリートを使うかは、実際は「構造体強度補正値」を考えなければいけません。

構造体強度補正値
JASS5-2015年版に基づく構造体強度補正値の適用期間について

我が家は真夏に打設しましたので、「+6」する必要があります。24+6 = 30 です。つまりギリギリです。

暑い時期に打設すると強度が出ないのでより強いコンクリートを使いなさい、ということですね。

ただ、長期的な影響についてはよくわかりません。一条工務店の基礎はかぶり厚が厚いので、長持ちするとは思いますが。でも数十年も経つと表面のひび割れや剥落が生じるかもしれません。

今後、我が家の基礎を継続的にモニターしていくとともに、コンクリートのメンテナンス技術や補修技術の向上に期待したいと思います。

まとめ

我が家の基礎工事その2について紹介しました。

全体の印象としては、ひび割れや剥離やジャンカもなくきれいなコンクリートだと思いました。

ただ、連日暑かったのと、型枠がすぐ外れていたところがあった点が懸念点です。

コンクリートの強度がしっかり出ているかは見た目では分からないので、影響が出るのも何十年か経ってからになります。

今後、表面改質剤などでコンクリートの寿命が伸ばせるのであれば、検討してみるのもいいかもしれません。

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